店頭でLINE会員登録を増やす方法|QRを貼るだけでは増えない、いちばん効く一声

店頭でLINE会員登録を増やす方法 ─ QRを貼るだけでは、増えません
「LINE会員がなかなか増えないんです」というご相談で、原因の第一位は、たいてい同じです。スタッフが案内していない、あるいは案内しきれていない。店頭にQRコードのポスターを貼っておくだけでは、まず登録されません。導入したのに増えない店と、どんどん増える店の差は、機能ではなく、店頭での動き方にあります。
この記事では、店頭でLINE会員を増やす方法を、効く順に整理します。いちばん効くのは何か、それを支える小さな仕掛けは何か、店頭で足りない分をどう補うか。小売店・サロン・温浴施設・コインランドリーなど、会員証やスタンプを配っているお店なら、業種を問わず同じ考え方で使えます。
「貼るだけ」で増えない理由
店頭にQRコードのポスターを貼れば会員が増える、と思われがちですが、現実にはほとんど登録されません。読み込んだ先で何が起きるのか、お客様には分からないからです。ポスターにQRを4つも並べると、なおさら動いてもらえません。増やしたい動作を1つに絞り、「登録するとこういう情報が届きます」と、読み込んだ先の得をはっきり見せることが先決です。
ホームページも同じで、5秒で切り替わるスライド式のバナーに登録の導線を入れても、最後まで見られず気づかれません。会員登録のような大事な導線は、ページの下部など、いつでも同じ場所にある固定の位置に置くほうが確実です。貼る・置くだけの受け身の施策は、それ単体ではほとんど数字になりません。
いちばん効くのは、レジでの一声
では何がいちばん効くのか。店頭での声かけです。しかも最も強いのは、「会員証そのものをLINEにしてしまう」こと。ポイントカードやスタンプカードをLINE会員証に置き換え、来店したお客様に「会員証はLINEになりました」と案内し続ける。これをやり切った店は、友だちの数が跳ね上がります。
販促用のLINEだけ 来店客の 2〜3割 どまり
会員証をLINEに 来店客の ほぼ全員
※会員数の絶対値は客数で決まります(数百人の店から、温浴施設などでは10万人超まで)。決め手は「来店客の何割を会員化できるか」です。
会員数そのものは、店の客数で決まります。個人経営の店なら数百人、大型の温浴施設などでは1店舗で10万人を超えることもあり、業種によって桁がまるで違います。だからこそ見るべきは絶対数ではなく、「来店したお客様の何割を会員にできているか」という会員化率です。LINE公式アカウントを販促だけに使っている店は、クーポン目当ての一部しか登録せず、来店客の2〜3割で頭打ちになりがちです。ところが会員証そのものをLINEにすると、来店のたびに提示してもらうため、ほぼ全員が友だちになります。同じ客数でも、集まる会員数が何倍にもなるということです。
自分の店に当てはめるなら、まず「月にのべ何人が来店しているか」を思い浮かべ、そのうち何割を会員にできそうかで考えると見当がつきます。会員証をLINEにして来店客のほぼ全員が登録した場合の、規模別の目安が次の表です。
| お店のタイプ(月間の来店客の規模) | 会員数の目安 |
|---|---|
| 個人サロン・小規模な取次店(月 数百人) | 数百人 |
| クリーニング店・個人経営の飲食・整骨院(月 千〜数千人) | 千〜数千人 |
| 動物病院・物販店・人気の飲食店(月 数千人) | 数千〜1万人 |
| スーパー銭湯・温浴施設・大型商業施設(月 数万人〜) | 数万〜10万人超 |
店頭では「うちはLINEなんです」と言い切り、スマートフォンをお持ちの方は全員LINEに、という方針にすると、会員化率がぐっと上がります。そして、レジやPOSでお客様を呼び出した瞬間に、その方がすでにLINE会員かどうかが番号で分かるので、未登録の方にだけ声をかければよく、案内に無駄が出ません。全員に同じ説明を繰り返す負担も消えます。
声のかけ方にも、効く型があります。「LINEにしますか、カードにしますか」と並べて聞かないことです。並列で示すと、迷ったお客様は慣れているほうを選びます。基本はLINE、という前提で案内し、使っていない方にだけ紙のカードをお出しする。この順番にするだけで切り替えの進み方が変わります。
あわせて、方針を曖昧にしないことも大事です。紙とLINEを中途半端に併存させると、どちらも伸びません。お客様にとっては「どちらでもいい」状態が続き、店側も案内の言葉が定まらないからです。「今後、紙の会員証はなくなります」と行き先を示して全員を切り替える方針にした店ほど、数字が動いています。切り替えそのものを、案内する理由にできるわけです。
もう一つ、LINEならではの強みがあります。専用アプリは一度でも来店した人しか会員にできませんが、LINEは「まだこの店を使っていないが、友だち追加には慣れている」人でも、抵抗なく登録できます。見込み客の段階から接点を持てるので、来店客の会員化だけでなく、新しいお客様の入り口も同時に広がります。
増えるかどうかは、スタッフの一言で決まる
会員が増えない店の共通点は、たいてい機能ではなく、スタッフが案内していない・案内しきれていないことにあります。逆に、「会員システムがLINEになりました」と、どのスタッフも同じ一言で案内できている店は、友だちが急に増えていきます。差はセンスではなく、案内の言葉が決まっているかどうかです。
だからこそ、導入のときには店頭でのレクチャーが効きます。だれが接客しても同じ一言が出るように、声かけの言葉と、登録の手伝い方をそろえておく。操作が苦手なスタッフがいても、やることは「会員証はLINEになりました。ここを読み取ってください」という一声と、つまずいたお客様への手伝いだけです。難しい操作は要りません。ここがそろうと、増え方が安定します。
声かけを支える、小さな仕掛け
声かけがいちばん効くとはいえ、毎回すべてを口で説明するのは大変です。そこで、声かけを支える小さな仕掛けを用意しておきます。どれも主役ではなく脇役ですが、あるとないとで登録の進み方が変わります。忙しい時間帯ほど、こうした仕掛けが効いてきます。
友だち追加した瞬間に使える100〜300円引きが定番です。「5%オフ」のような料率は客単価の高い店だと負担が重いので、少額の固定額で十分に登録につながります。
「登録するとこうなる」を1つの動作・1つのメッセージに絞ります。あれもこれもと詰め込むほど、お客様は動かなくなります。
レシートの空きスペースに友だち募集のQRを入れておくと、忙しくて声をかけられないときの補いになります。「後で読んでおいてください」で済みます。
登録のハードルは低いほど進みます。友だち追加して会員証をタップすれば、名前や住所の入力なしで会員番号が出る形にしておきます。
来店ポイントを店頭のQRで貯める形にすると、毎回声をかけなくても回ります。慣れた方は何も言わずに自分で読み、関心のない方はそのまま通り過ぎます。声かけへの依存を減らせます。
レジ横にNFCタグを置くと、スマートフォンをかざすだけで会員証が開きます。8〜9割の端末で使えますが、ごく古い機種は反応せず、AndroidとiPhoneで見え方に差があります。
登録の一手間を、計測に変える
登録の場面は、店にとって年に一度あるかないかの「お客様に何かを尋ねられる瞬間」でもあります。ここを使わない手はありません。
新規のお客様に紙の申込書を書いていただいている店は、まだ多くあります。住所・氏名・電話番号。この紙をやめると受付は軽くなりますが、代わりに登録の最後に「何を見てご来店されましたか」を選んでいただくようにしておくと、紙をなくすのと同時に流入経路の計測ができます。住所や電話番号は、必要になった時点でLINE上でお尋ねすれば足ります。
この一項目が効くのは、多くの店が「どこから来ているのか」を把握できていないからです。実際に店頭でアンケートを取っているある店では、新規のお客様のおよそ5割がホームページ経由でした。紙の販促に費用をかけていても、実際の入り口は検索だった、という構図が見えたわけです。感覚で判断していた販促費の配分を、実数で見直せるようになります。
やめる 紙の申込書(住所・氏名・電話)
足す 「何を見て来ましたか」の選択を1つ
※住所・電話は必要になった時点でLINE上で尋ねれば足りる。ある店の実測では新規の約5割がホームページ経由だった。
もう一つ、登録を増やす動機づけとして見落とされがちなのが、「店の制度が、そもそもお客様に伝わっていない」という問題です。引き取りのときにもポイントが付く、といった制度を設けていても、声をかけて初めて知るお客様が少なくありません。毎月のサービス品を1年分決めていても、告知が店頭の掲示だけなら、来ていないお客様には永久に届きません。登録していただくということは、この「伝わらなかった分」を届けられるようになる、ということでもあります。案内するときの理由づけとして、そのまま使えます。
店頭で足りない分は、圏内の広告で
店頭の声かけで裾野を広げたうえで、それでも足りない分は、LINEの友だち追加広告で補えます。店舗の2km圏内で、まだ友だちになっていない人にだけ広告を出せるので、近所で競合店を使っている層の掘り起こしに向いています。既存の友だちには表示されないため、無駄打ちがありません。獲得の費用は1人あたり300円ほどが目安で、100人ならおよそ3万円、1,000人でおよそ30万円という計算になります。月に数万円といった少額から試して、効き具合を見ながら増減できます。
順番が大切です。まず店頭で「来店客をほぼ全員LINEに」を仕組みにする。そのうえで、店頭だけでは届かない商圏の未接触層を、広告で刈り取る。逆にすると、来店してくれる人にすら案内できていないのに広告費だけがかさむ、という無駄が起こります。
増やし始めるなら、繁忙期の前
友だちがいちばん増えるのは、来店の多い繁忙期です。だからこそ、その少し前の落ち着いた時期に導入して、スタッフが操作と声かけに慣れておくのが理想です。慣れた状態で繁忙期を迎えると、増え方がまるで違います。逆に、いちばん忙しい時期に不慣れなまま始めると、案内どころではなくなり、せっかくの来店ラッシュを取りこぼします。導入自体は、決めてから1ヶ月ほどで始められます。
よくある質問
QQRコードを写真に撮られて、来店せずポイントを貯められませんか。
まれにあります。対策として、スマホをかざして読み取るNFCの「LINEタッチ」を使えば、その場に端末がないと反応しないので、写真の使い回しを防げます。管理画面から注文して店頭に置くだけです。
Q友だち追加した直後に、ブロックされませんか。
クーポン目当てで直後にブロックする人は一定数います。ただ、会員証がLINEの中にあると、会員証を開くたびにブロックを解除する必要があるため、来店のたびに自然と解除されていきます。会員証と配信を同じLINEにまとめておくことが、そのまま対策になります。
Q登録に、個人情報の入力は必要ですか。
不要です。友だち追加して会員証をタップすれば、名前や住所を入力しなくても会員番号が発行されます。入力の手間がハードルになって離脱するお客様は多いので、ここを軽くしておくほど登録は進みます。
Q来店客のほとんどがLINE会員になるまで、どれくらいかかりますか。
全来店客に案内し続けて、半年から1年ほどが目安です。そこまで到達すると、お店の顧客データとLINE会員がほぼ一致し、配信がほぼ全客に届くようになります。ここまで来ると、1回の配信の効き方が大きく変わります。
QスタッフがITに不慣れでも、運用は回りますか。
回ります。スタッフがすることは「会員証はLINEになりました。ここを読み取ってください」という一声と、つまずいたお客様への手伝いだけです。導入のときに店頭でレクチャーを行い、だれが接客しても同じ案内が出る状態にするので、難しい操作は必要ありません。
案内を見て、自分で友だち追加を済ませて来店される方がいます。どう対応しますか?
ご自身で友だち追加された段階では、まだレジの顧客情報と結びついていません。ご来店時に、従来のカード番号か電話番号でレジからお客様を呼び出し、あらためて会員証のバーコードを読ませて紐付けます。作業は一度きりで、次回からは会員証だけで呼び出せます。
なかなか切り替えてくださらないお客様には、どうすればいいですか?
特典に差をつける方法があります。LINE会員の方だけが使えるクーポンを用意する店もあれば、登録していない場合はポイントが付かない運用にしている店もあります。強制はできませんが、「登録したほうが得だ」と分かる形にしておくと、案内の一言が通りやすくなります。スマートフォンをお持ちでない方には、従来どおり紙のカードを残します。
近道は、店頭の一声を仕組みにすること
いまのLINEの友だち数や、店頭でどう案内しているかを教えていただければ、どこを直せば増えるかをその場でお答えします。会員証をLINEにする仕組みはL会員証のサービスページにまとめています。大がかりな施策を足す前に、まずは店頭の一声と、それを支える仕掛けを見直すだけでも、数字は動き始めます。そもそもLINE会員証がどういう仕組みなのかは、全体をまとめた記事で解説しています。
「来店客をほぼ全員LINE会員に」を仕組みにする方法を、無料でご相談いただけます。
いまの友だち数と店頭の案内を教えていただければ、増やすための次の一手をお答えします。