すでにあるLINE公式アカウントに会員証を後付けする|友だちを引き継いで導入

すでにあるLINE公式アカウントに、会員証を後付けする ─ 友だちを引き継いだまま導入する
「うちはもうLINE公式アカウントをやっていて、友だちも千人以上いるんです。会員証を入れるとなると、また一から作り直しになりますか」。あるサロンのオーナーから、開口一番こう聞かれたことがあります。何年かかけてコツコツ集めた友だちが振り出しに戻るなら、導入をためらうのは当然です。結論から言えば、その心配は要りません。今のアカウントに会員証機能を後付けでき、友だちも一人残らずそのまま引き継がれます。
この記事は、すでにLINE公式アカウントを運用しているお店が、それを作り直さずに会員証機能だけを載せるための手順に絞って書きます。番号を引き継ぐ移行の話や、導入にかかる期間の話は別の記事にゆずり、ここでは「今あるアカウントの上に、どうやって会員証を足すか」だけを扱います。小売・サロン・飲食・クリーニング・整体など、すでにLINEでお客様とつながっているお店なら、業種を問わず同じ進め方が通用します。読み終えたときに、自分の店のアカウントに何をすれば会員証が載るか、迷わず言える状態を目指します。
後付けできる。友だちはそのまま引き継がれる
まず押さえておきたいのは、新しいアカウントを作る必要はない、という点です。今お使いのLINE公式アカウントに管理者の権限を一つ足すだけで、その上に会員証機能を載せられます。アカウントそのものを差し替えるわけではないので、集めてきた友だちはそのまま引き継がれ、これまでの配信履歴もプロフィールも消えません。導入の準備は、権限を渡すところから始まります。具体的には、LINE公式アカウントの管理画面で「管理者を追加」して発行される、24時間だけ有効な招待URLを、会員証を用意する側に共有する。やることは、実質これだけです。
権限を渡したあとの店側の準備も、身構えるほどのものではありません。今あるアカウントのリッチメニュー(トーク画面の下に出る大きなボタン)に「会員証」のボタンを一つ足し、その行き先を会員証の画面に設定する。おおむねこれで、お客様がボタンを押せば会員証が開くようになります。配信を代行会社にお願いしているお店でも、担当の方にボタンのリンク先を差し替えてもらうだけで済むことが多く、運用の座組みを組み替える必要はありません。
集めてきた友だちは一人も減りません。アカウントを新規に作り替えるのではなく、今のアカウントに機能を足す形なので、友だちの数も配信できる相手も、導入前と変わりません。
アカウント名、プロフィール画像、これまでの配信の履歴も、そのまま残ります。お客様から見ても、いつものアカウントにボタンが一つ増えたように映るだけです。
管理者を追加して招待URLを共有し、リッチメニューに会員証ボタンを足す。おおまかにはこの二つで、導入の準備が動き始めます。
今のアカウントに、会員証を載せる手順
管理者を追加して、招待URLを共有する
LINE公式アカウントの管理画面から「管理者を追加」を選ぶと、24時間だけ有効な招待URLが発行されます。これを会員証を用意する側に渡します。パスワードやログイン情報を丸ごと預けるのではなく、権限だけを安全に渡せるのがこの仕組みの利点です。
権限管理からメンバーを追加する
共有された側が招待URLを開いて権限を受け取ると、会員証機能を組み込む準備が整います。ここまでで、今の友だちはそのまま引き継がれた状態です。新しいアカウントを立てていないので、友だちの移し替え作業は発生しません。
リッチメニューに会員証ボタンを足す
トーク画面下のリッチメニューに「会員証」のボタンを一つ加え、その行き先を会員証の画面に設定します。お客様は、いつものトーク画面からボタンを押すだけで会員証を開けます。すでにあるメニューの一枠を使うだけなので、見た目が大きく変わることもありません。
配信代行が入っていればリンクを差し替える
配信を代行会社にお願いしている場合は、担当の方にボタンのリンク先だけ差し替えてもらいます。運用体制はそのままで、行き先を一つ変えるだけ。案内のPOPを店頭に置けば、その日から会員登録を受け付けられます。
手順として重いのは、実は最初の権限の受け渡しくらいです。あとはボタンを一つ足すだけなので、今の運用を止めることも、お客様に「新しいアカウントを友だち追加し直してください」とお願いすることもありません。すでに届いている相手の上に、会員証という新しい役割を重ねるイメージです。
素の公式アカウントと、会員証を載せたあとの差
個別のご連絡 素の公式 客から先に送信が必要 / 会員証あり こちらから届く
相手の特定 素の公式 表示名だけで会員番号は不明 / 会員証あり 番号で判別
友だち 素の公式 そのまま引き継ぎ / 会員証あり 減らない
※差が出るのは「個別に届く力」と「誰かが分かること」。友だちの母数はどちらも変わりません。
会員証を後付けすると、素のLINE公式アカウントではできなかったことが、いくつかできるようになります。ひとつは、個別のご連絡です。通常のLINE公式アカウントは、お客様から先にメッセージをもらわない限り、こちらから一対一のメッセージを送れません。ところが会員証を通じてお客様とレジ・POSの会員番号がつながると、「〇〇様、そろそろ次のご来店の時期ですね」といった個別の連絡が送れるようになります。もうひとつは、相手が誰か分かることです。素の公式アカウントでは、届くのはLINEの表示名だけで、その方が会員番号何番のお客様なのかは分かりません。会員番号とひもづけて初めて、目の前のトークの相手が台帳のどのお客様かを、店側が特定できるようになります。
既存の販促も、後付けを機に止まることはありません。たとえばレジ・POSの会員データにひもづけて出している誕生日クーポンは、そのデータに紐づいたまま今までどおり配れます。そのうえで、素の公式アカウントでは無理だった一対一の連絡が新しく加わる、という足し算になります。今の販促を残したまま、できることだけが増えていくわけです。
後付けの前に、確認しておきたいこと
ほとんどのお店はそのまま後付けできますが、一点だけ、事前に見ておきたいものがあります。今のLINE公式アカウントに、外部の配信ツールや拡張ツールを入れているかどうかです。そうしたツールは、LINEの開発向けの機能(Messaging API)の権限をツール側が握っていることがあり、会員証を載せるにはその権限のあたりを少し調整する必要があります。難しい作業ではありませんが、誰がどの権限を持っているかを先に確かめておくと、切り替えがなめらかです。
外部の拡張ツールを入れていないアカウントは、管理者を追加してボタンを足すだけ。いちばんスムーズに会員証を載せられるパターンです。
配信ツール側がAPIの権限を持っている場合は、その調整が必要。過去に入れた拡張ツールの設定が残っていて、LINEの開発機能が使えないこともあるので、まず現状を確認します。
ときどきあるのが、以前に外部の拡張ツールを入れて、今は使っていないのに設定だけが残っているケースです。この状態だとLINE側の開発機能が使えず、会員証がうまく載らないことがあります。心当たりがあれば、過去に何を導入したかを思い出してみてください。使っていないツールの連携を外せば解決することがほとんどで、これも一度きりの片付けで済みます。
この機会に、お客様との接点を1つに束ねる
会員証を後付けするタイミングは、散らかった接点を整理する好機でもあります。お客様との連絡口が、LINE・メール・アプリと三つも四つもあると、どこを見ればいいのかお客様も迷いますし、スタッフもどこに何を流したか分からなくなります。情報を届ける中心はLINEに一本化し、そこに会員証も載せてしまうと、お店にとってもお客様にとっても分かりやすくなります。
アカウントが複数に分かれているお店も同じです。練習用に作ったもの、特別なお客様向けに分けたもの、一般のお客様向けのもの、と気づけばいくつも並んでいた、という話は珍しくありません。こうした場合も、後付けを機にふだん一番動いているメインのアカウントへ束ねてしまえば、その後の運用で困りません。複数の店舗を持っていて拠点ごとにアカウントを分けるべきか迷う場合も、基本は一つに統一したほうが管理しやすく、店舗の違いは会員証側で見分けられます。
束ねるアカウントを選ぶときに、ひとつ知っておきたい落とし穴があります。公式アカウント名の変更、たとえば店舗名を消して屋号だけにするといった変更は、LINE社の審査で通らないことがあります。名前をどうしても変えたい事情があるなら、名称変更にこだわるより、新しくアカウントを作ってお客様を移すほうが現実的なこともあります。また、コロナ前に作ったきり何年も放置してきた古いアカウントは、無理に引き継がず、いっそ新規で作り直してリスタートする判断もあります。アカウントの作成自体は簡単で、私たちのような会社が代行することもできますから、「古いものを使い続けるか、新しく始めるか」は、状態を見て決めれば大丈夫です。
よくある質問
QすでにあるLINE公式アカウントに、会員証を後付けできますか。
できます。新しいアカウントを作る必要はなく、今お使いのアカウントに管理者の権限を一つ足すだけで、その上に会員証機能を載せられます。集めてきた友だちも配信履歴も、そのまま引き継がれます。
Qこれまで集めた友だちは、消えたり減ったりしませんか。
減りません。アカウントを作り替えるのではなく、今のアカウントに機能を足す形なので、友だちの数も配信できる相手も導入前と変わりません。お客様から見ても、いつものアカウントにボタンが一つ増えたように映るだけです。
Q権限は、どうやって渡すのですか。ログイン情報を預けるのは不安です。
ログイン情報を丸ごと預ける必要はありません。管理画面の「管理者を追加」で発行される、24時間だけ有効な招待URLを共有します。権限だけを安全に渡せる仕組みなので、パスワードを教えずに導入準備を始められます。
Q配信を代行会社にお願いしています。それでも後付けできますか。
できます。多くの場合、担当の方にリッチメニューのボタンのリンク先を差し替えてもらうだけで済みます。運用の体制を組み替える必要はなく、行き先を一つ変えるだけで会員証を載せられます。
Q外部の配信ツールを入れています。何か気をつけることはありますか。
その場合は、LINEの開発向け機能の権限がツール側にあることが多く、そこの調整が必要になります。過去に入れた拡張ツールの設定が残っていて開発機能が使えないこともあるので、まず今どんなツールが連携しているかを確認しておくと、切り替えがスムーズです。
Qアカウントが複数あります。まとめたほうがいいですか。
基本は一つに束ねたほうが管理しやすくなります。ふだん一番動いているメインのアカウントに会員証を載せ、そこへ情報発信を集約するのがおすすめです。ただし、店舗名を消すような名称変更はLINEの審査で通らないことがあるので、名前を変えたい場合は新規作成のほうが現実的なこともあります。
作り直さず、上に重ねる
今お使いのLINE公式アカウントの状態(外部の配信ツールを入れているか、アカウントが複数に分かれていないか)と、レジ・POSや予約・顧客管理システムの種類を教えていただければ、そのまま後付けできるか、権限の調整が要るかをその場でお答えします。会員証の仕組みそのものはL会員証のサービスページにまとめています。大がかりな作り直しを覚悟する前に、まずは「今のアカウントに載せられるか」だけ先に確かめておくと、あとの判断がぐっと早くなります。後付けする会員証そのものの仕組みは、全体像をまとめた記事をご覧ください。
今のLINE公式アカウントの状態を教えていただければ、そのまま会員証を後付けできるかを無料でお答えします。
友だちを引き継いだままの導入手順や、複数アカウントの整理のご相談も承ります。