LINEミニアプリと会員証システムの違い|申請の要否・レジ対応・費用で比べる

LINEミニアプリと会員証システムの違い ─ 同じ「LINEで会員証」でも、中身は別物です
「これって、LINEミニアプリですよね?」。会員証のご相談で、席についてすぐこう尋ねられることがあります。この前も、居酒屋を数店やっている経営者の方に開口一番で聞かれました。答えは、いいえ、ミニアプリではありません。私たちがお渡ししているのは、LINEログインとMessaging APIを組み合わせた自社開発の会員証システムで、LINEミニアプリとは仕組みが別物です。ただ、どちらもスマホの中では「LINEを開くと会員証が出る」という同じ見た目になるので、混同されるのは当然だと思います。
この記事は、その「同じLINEで会員証、でも中身が違う」を、経営者の判断に効く順に並べて解きほぐすものです。会員証を配りたいのは飲食・美容サロン・整骨院・物販・温浴・クリニックなど業種を問いませんが、どちらの仕組みで作るかによって、立ち上げにかかる時間・使えるレジ・毎月の費用が大きく変わってきます。同じ言葉で呼ばれているせいで、この差が見えにくいのがやっかいなところです。読み終えたときに、見積書やサービス紹介を見て「これはミニアプリ型か、ログイン方式か」を自分で見分けられる状態を目指します。
「LINEで会員証」には、2つの作り方がある
ひとくちに「LINEで会員証」と言っても、内側の作り方は大きく2つに分かれます。ひとつがLINEミニアプリ型。LINEというプラットフォームの上に、専用の枠組みとして会員証を載せる作り方で、公開にあたってはLINE社への申請と審査を通す必要があります。もうひとつが、LINEログイン方式。こちらはミニアプリという枠組みは使わず、LINEでログインする仕組みとメッセージ配信の仕組みだけを部品として借りて、会員証そのものは自社で開発します。経営者の方に説明するときは、「LINEというプラットフォームに、後から差し込むプラグインのような機能です」と言うと、たいてい一発で伝わります。
LINEの上に専用の枠組みとして載せる作り方。公開までにLINE社の申請と審査を通します。バーコードが特定のクラウド型レジにしか対応しないことがあり、業種やレジによって使える・使えないが分かれます。
ミニアプリの枠組みは使わず、LINEログインと配信の仕組みだけを借りて自社で開発する作り方。ミニアプリの審査が不要なぶん立ち上げが早く、会員バーコードを読めるレジ・POSなら業種を越えて幅広く使えます。
見た目が同じでも、この2列の差はそのまま、お店の現場に返ってきます。以下では判断に効く順に、①いつ立ち上がるか(申請の要否)、②今のレジで使えるか、③毎月いくらかかるか、の3点を順番に見ていきます。どれも、後から気づくと立て直しのきかないところばかりです。
① 申請の要否で、立ち上がりの速さが変わる
まず効いてくるのが、立ち上げまでの時間です。ミニアプリ型は、公開にあたってLINE社への申請と審査というひと工程が挟まります。ここは自分たちの都合だけでは進められないので、開店やキャンペーンの日程が決まっているお店だと、逆算のときに読みづらい要素になります。一方、LINEログイン方式はミニアプリの枠組みを使わないため、この申請そのものが不要です。会員証を先に組み上げておけば、公開のタイミングを自分たちで握れます。
これは、たとえばグランドオープンの日に合わせて会員証を配りたい物販店や、季節の繁忙期の入り口で一気に会員を集めたい温浴施設のように、「この日から動かしたい」がはっきりしているお店ほど差になります。すでにLINE公式アカウントを持っているお店なら、そこに会員証の機能を後付けする形で立ち上げられるので、なおさら身軽です。急いでいないお店には大きな違いに見えないかもしれませんが、日程が決まっている案件では、この一工程の有無が計画の立てやすさをまるごと変えます。
② いちばん見落とされるのが「レジ・POSとの相性」
ミニアプリ型 対応レジが 限られる / 業種・機種を選ぶ
LINEログイン方式 バーコードを 読むだけ / 幅広いレジで通る
見落とし 「LINEで会員証」でも 既存POSと非連携 の例あり
※お使いのレジ・POSや予約・顧客管理システムの型番で、スキャン可否は事前に確認できます。
3点のなかで、いちばん見落とされやすいのがここです。ミニアプリ型の会員証は、画面に出るバーコードが特定のクラウド型レジにしか対応していないことがあります。つまり、そのレジを使っている業種なら気持ちよく回りますが、別のレジや予約・顧客管理システムを使っているお店では、そもそもバーコードを読み取れない、という事態が起こります。「LINEが会員証になる」とうたうサービスは他社にもたくさんありますが、その多くは今お店が使っているレジ・POSと連携できず、会員証は出せても会計とつながらない、という声を現場でよく聞きます。
LINEログイン方式の会員証は、この点で考え方がシンプルです。会員証はただのバーコードとして表示されるので、その番号を会計時にスキャンできるレジ・POSであれば、業種を越えて幅広く使えます。整骨院で診察券番号の代わりに読ませても、美容サロンの予約・顧客管理システムに読ませても、やっていることは「バーコードを1本読む」だけ。だからこそ、検討の入り口では「うちのレジで、この会員証のバーコードは読めますか」を最初に確かめるのが近道です。ここが通れば、あとの設計はぐっと楽になります。
③ 費用は「月額型」か「従量課金つき」かで大きく変わる
ミニアプリを開発してもらう見積りでは、月額のサポート費に加えて「会員数1万人につき月1万円」といった従量課金が乗る例があります。この形だと、2店舗の規模でも月30〜50万円になり、事業として見合わないケースが出てきます。会員が増えるほど毎月の請求も増える構造なので、成功したときほど費用が重くなる点に注意が要ります。
会員数に応じた従量課金を持たない月額型なら、会員が数百人でも数千人でも、毎月の費用は基本的に変わりません。会員を増やすほど得になる構造なので、まず母数をつくりたいお店の方針とかみ合います。ここは仕組みそのものより「料金の設計」の違いなので、見積りを見るときに従量課金の有無を必ず確かめてください。
費用でつまずくのは、たいてい「増えたときにいくらになるか」を最初に確かめていないケースです。少人数のうちは差が出なくても、キャンペーンが当たって会員が一気に増えた瞬間に、従量課金つきのプランだと請求がふくらみます。せっかく会員を集めたのに、増えたぶんが毎月のコストとしてのしかかる。これでは何のために集めたのか分からなくなります。月額型か、会員数に連動する従量課金がついているか。見積書のこの一点は、仕組みの名前よりも先に確認する価値があります。
ついでに整理:会員証と「専用アプリ」の役割の違い
ここまでは「LINEの中の2つの作り方」の話でしたが、そもそもLINEの会員証と、お店独自の専用アプリとでは、担う役割が違います。決済やポイント運用まで作り込んだ専用アプリは、毎週のように通うヘビーユーザーに向いた道具で、機能の深さが強みです。対してLINEは、たまにしか来ないライトなお客様や、これから来てほしい見込み客まで含めた「全客」に届く広さが強みで、通知の到達率が高いのが持ち味です。どちらが上という話ではなく、深さのアプリと、広さのLINE、という役割分担で考えると混乱しません。ミニアプリ型かログイン方式か、という今回の話は、このうち「LINE側」をどう作るかの選択にあたります。
どちらの仕組みが、自分の店に向くか
会員バーコードを読めるレジ・POSがあり、申請の順番待ちを挟まず動かしたいお店に向きます。会員数に連動する従量課金がなければ、増やすほど得になるので、まず母数をつくる方針ともかみ合います。
対応するクラウド型レジで会計まで完結していて、ミニアプリという枠組みならではの機能を使いたいお店の選択肢です。申請・審査の工程と、会員数に連動する費用の有無を、事前に見積りで確かめておくのが前提になります。
迷ったときは、まず「うちのレジ・POSで、この会員証のバーコードは読めるか」を一番目に確かめるのが実務的です。ここが通れば、LINEログイン方式なら申請を待たずに立ち上げられ、月額型を選べば会員が増えても費用が跳ねません。逆に、レジとの相性や費用の増え方を確かめないまま名前の印象だけで決めると、立ち上げてから「読めない」「増えたら高い」に気づく、という後戻りが起きやすくなります。名前ではなく、レジ・費用・立ち上げ時期の3点で比べる。これがどの業種でも失敗しにくい順番です。
よくある質問
QL会員証システムは、LINEミニアプリですか?
いいえ、ミニアプリではありません。LINEログインとMessaging API(メッセージ配信の仕組み)を組み合わせた自社開発の会員証システムです。スマホでの見た目は「LINEを開くと会員証が出る」で同じですが、ミニアプリという枠組みは使っていないので、公開にあたってのLINE社への申請が不要で、立ち上げが早いのが違いです。
Qミニアプリ型とLINEログイン方式で、いちばん大きな違いはどこですか?
判断に効く順に、①立ち上げ(ミニアプリは申請・審査あり/ログイン方式は申請不要)、②レジとの相性(ミニアプリは対応先が限られることがある/ログイン方式はバーコードを読めれば幅広い)、③費用(会員数に連動する従量課金の有無)の3点です。見た目が同じでも、この3点で現場への影響がまったく変わります。
Q「LINEが会員証になる」サービスなら、どれも今のレジで使えますか?
いいえ、そうとは限りません。同じうたい文句でも、今お使いのレジ・POSと連携できず、会員証は出せても会計とつながらないサービスは少なくありません。ミニアプリ型は特定のクラウド型レジにしか対応しない例もあります。検討の最初に「うちのレジで、この会員証のバーコードは読めますか」を確認するのが確実です。
Qミニアプリの開発を見積もったら高額でした。なぜですか?
月額のサポート費に加えて、「会員数1万人につき月1万円」といった従量課金が乗っている場合があります。この形だと2店舗の規模でも月30〜50万円になり、事業として見合わないことがあります。会員数に連動する費用の有無は、仕組みの名前より先に見積書で確かめてください。月額型なら、会員が増えても毎月の費用は基本的に変わりません。
Q経営者に説明するとき、どう言えば伝わりますか?
「LINEというプラットフォームに、後から差し込むプラグインのような機能です」と言うと、たいてい一度で伝わります。ゼロから作る大がかりなアプリではなく、LINEの仕組みを部品として借りて会員証を載せている、というイメージです。専用アプリが毎週来るお客様向けの深い道具なのに対し、こちらは全客・見込み客に広く届く道具、と役割で分けて説明すると納得されやすいです。
Q整骨院やクリニックの診察券のような使い方でも大丈夫ですか?
問題ありません。LINEログイン方式の会員証は、番号を1本のバーコードとして表示するだけなので、診察券番号の呼び出しや、予約・顧客管理システムでの本人特定にもそのまま使えます。会計や受付でバーコードを読める運用であれば、飲食・物販・サロン・温浴など業種を越えて同じ仕組みが通用します。
名前ではなく、レジ・費用・立ち上げで見分ける
お使いのレジ・POSや予約・顧客管理システムの型番と、いつ頃立ち上げたいか、会員をどのくらいの規模まで増やしたいかを教えていただければ、ミニアプリ型とLINEログイン方式のどちらが向くかをその場でお答えします。ログイン方式の会員証の具体的な仕組みはL会員証のサービスページにまとめています。大きな契約や開発を決める前に、まずは「うちのレジで読めるか」「増えたときにいくらか」の2点だけ先に確かめておくと、判断がぐっと早くなります。LINE会員証そのものの解説は、全体像をまとめた記事にあります。
お使いのレジ・POSや予約管理システムを教えていただければ、会員証のバーコードが読めるか、どちらの仕組みが向くかを無料でお答えします。
「これはミニアプリですか?」というご質問も、遠慮なくどうぞ。