LINE会員証はどんな業種に向く?向き・不向きを来店の仕方で見分ける

LINE会員証はどんな業種に向く? ─ 向き・不向きを「来店の仕方」で見分ける
「うちみたいな業種でも、LINE会員証って使えますか」。導入のご相談では、この一言をいただくケースもあります。フィットネス、サウナ、飲食、学習教室、クリーニング──みなさん、自分の業種だけは”例外”なのではないかと気にされます。
結論から言うと、向くかどうかは業種の名前ではほとんど決まりません。効いてくるのは、お客様がどんなふうに来店するか、です。この記事では、業種の向き・不向きを見分けるための3つの軸を用意しました。自分の店を当てはめれば、そのまま向くのか、入り口を少し変えれば向くのか、それとも慎重に見たほうがよいのかが、読み終える頃には判断できるようになります。個々の機能の説明はほかの記事にゆずり、ここは「業種を俯瞰する物差し」に絞ります。
向くのは「顧客管理をしている業種」全般
まず大枠から。LINE会員証が向くのは、ざっくり言えば顧客管理をしている業種の全般です。会員という考え方があって、誰が何回来たかを店側で把握したい──そういう営みがある業種なら、業態はほとんど問いません。実際、フィットネスやサウナ、温浴・スーパー銭湯、飲食といった来店型のサービスとは特に相性がよく、会員バーコードという仕組み自体は、コンビニやスーパーから学習教室まで、業種を越えて日常的に使われている汎用の道具です。
だから「うちの業種は特殊だから」と身構える必要は、ほとんどありません。同じ会員証の仕組みを、温浴施設とフィットネスのように、まったく違う業態でそのまま使えるのが実態です。顧客管理という土台さえあれば、あとは業種ごとの見た目や必要な機能を足していくだけ、という発想でよいのです。ただ、それだけだと「どこでも向く」で話が終わってしまい、判断の役に立ちません。同じ会員証でも、向きやすい業種とそうでない業種の差は確かにあります。その差が業種名そのものより、来店の仕方に表れる──ここからが本題です。
見分ける3つの軸
向き・不向きを分ける軸は、大きく3つです。①お客様の来店の頻度、②その業界にすでに強い既存基盤があるか、③会計のときに一人ひとりと決済が紐づくか。この3つに自分の店を当てはめると、向く・慎重に、のどちらかがだいたい見えてきます。順に見ていきます。
来店の頻度で見る
1つめの軸は、お客様がどれくらいの頻度で来るかです。ここがいちばん効きます。年に数回しか来ない業種で自社の専用アプリを配ろうとすると、まず入れてもらえませんし、入れてもらえても、次に来る頃には通知はもう見られていません。反対に、毎日だれもが開いているLINEなら、来店の間隔が空いても店からの一通が自然と目に入ります。だから来店頻度が低い業種ほど、アプリよりLINEが向きます。
一方で、来店頻度がもともと高く、規模も大きい業種──たとえばドラッグストアやガソリンスタンドのような業態は、自社アプリでも会員が回ります。毎日のように立ち寄る店なら、お客様が自らアプリを開くからです。ここは業種というより規模と頻度の話で、中小のお店が同じ発想で「わざわざアプリを入れて囲い込む」のは、現実には難しいことが多いです。同じ小売でも、大手と街の一店とでは向く方式が変わる、というのはこの軸で説明がつきます。
来店が毎日ではない業種は、専用アプリを入れてもらいにくく、通知も見られにくい。友だち追加だけで済み、日常的に開かれるLINEのほうが会員を集めやすい層です。
毎日のように来店があり、開発の予算も取れる大手なら自社アプリでも回ります。中小・低頻度の店が同じやり方を真似るのは難しめ、という区別です。
もう一つ、頻度で業種を見るときに注意したいことがあります。来店の間隔が空いたお客様を、頻度が低いというだけで「離れた客」と決めつけないことです。月に一度は来ないけれど、その用事だけはずっとこの店に頼んでいる──そういう関係は業種を問わずあります。頻度の低さを離反と取り違えて配信を打ち切ると、かえって足が遠のきます。頻度はあくまで「アプリかLINEか」を見分ける軸であって、お客様を切り捨てる物差しではない、と押さえておいてください。
業界の既存基盤の強さで見る
2つめの軸は、その業界にすでに強い基盤があるかどうかです。たとえば美容室は、大手の予約ポータルが顧客管理から販促まで広く行き渡っていて、多くの店がその仕組みの上で回しています。こうした業界では、LINE会員証を新しく足す余地は、他の業種にくらべると小さめになります。すでにある基盤で足りているなら、無理に置き換える必要はありません。業界に強い基盤があるかどうかは、導入前に一度立ち止まって見ておく価値があります。
ただし「余地が小さい=向かない」ではありません。予約は既存のポータル、来店後の会員証や配信はLINE、というように役割を分ける形なら、こうした業界でも生きてきます。要は、その業界の既存基盤と正面からぶつけるのではなく、基盤が手薄な部分を補う位置づけで考えると判断を誤りません。逆に、業界標準と呼べる基盤がまだ育っていない業種は、LINE会員証がそのまま第一の顧客管理の道具になりうるので、導入の手応えは出やすくなります。
一人ひとりと決済が紐づくか
3つめの軸は、会計のときにお客様一人ひとりを特定できるかどうかです。ここが会員証の設計を分けます。券売機で現金を入れて食券を買う、あるいはネットの予約サイト(OTA)経由でまとめて精算する──こうした業態では、目の前の一人がいくら使ったかを店側でひもづけにくいことがあります。この場合、購入金額に対してポイントを付けるやり方は、最初から相性がよくありません。
では向かないのかというと、そうではなく、入り口を変えるだけです。金額に連動するポイントの代わりに、来店ごとに1つ押すスタンプ、次回使えるクーポン、まとめ買いの回数券──このあたりを組み合わせると、個人と金額が紐づかない業態でも会員証は十分に機能します。温浴施設や券売機のある飲食店で、ポイントより先にスタンプや回数券から入るのは、この理由です。自分の店が「一人ひとりの決済を特定できるか」を見ておくと、最初に用意すべき機能がおのずと決まります。
来店の頻度 低いほど LINEが向く / 高頻度・大手は自社アプリも可
既存の基盤 業界に強い基盤あり 慎重に / 手薄なら効果は大きい
決済の紐づけ 特定できる ポイント / できない スタンプ・回数券
※業種名より「来店の仕方」で見ると、向き不向きは見分けやすい。
向きやすい業種・慎重に見たい業種
フィットネス、サウナ、温浴・スーパー銭湯、飲食、学習教室、小売など。会員という考え方があり、来店の頻度が中〜高めで、会計で一人ひとりを特定できる業種は、そのまま向きます。まず母数をつくって配信やクーポンを届ける、という王道がそのまま効きます。
券売機やOTA予約が中心で、金額を個人にひもづけにくい業態。金額連動のポイントではなく、スタンプ・クーポン・回数券から入れば、会員証は問題なく機能します。ポイントを後回しにするだけで、向く側に入ります。
予約ポータルなどが広く浸透している業界は、新しく足す余地が小さめ。既存基盤とぶつけず、来店後の会員証や配信など、手薄な部分を補う位置づけで考えると生きてきます。
毎日のように来店があり、開発の予算も取れる大手は、自社アプリでも会員が回ります。中小・低頻度の店が同じ発想を真似るのは難しめ、という区別として押さえておけば十分です。
来店前の見込み客まで取り込める
向き・不向きを頻度で見るとき、もう一つ見落とされがちな強みがあります。LINEは、まだ一度も来ていない見込み客でも会員にできることです。多くの人が友だち追加という操作に慣れているので、来店前でも登録のハードルが低く、入り口が広いのです。来店した人しか会員にできない仕組みと違い、これから来てほしい層を先につかんでおけるのは、どの業種でも効いてきます。
そしていまは、店探しそのものがオンラインに移っています。飲食や美容などでは、店を探す入り口としてGoogleがグルメサイトなどを上回って上位に来る、という調査もあります。検索でお店を見つけた見込み客を、その場でLINEの友だち追加につなげておけば、初回来店の前から関係が始まります。来店頻度が低めの業種ほど、この「来る前からつながっておく」効果は大きくなります。頻度が低いからこそ、次に思い出してもらう仕掛けが要る、という順番です。
よくある質問
Qうちの業種でも、LINE会員証は使えますか。
顧客管理をしている業種であれば、業態はほとんど問いません。フィットネスやサウナ、温浴、飲食、学習教室、小売など来店型のサービスと特に相性がよく、会員バーコードの仕組み自体はコンビニから学習教室まで業種を越えて使われています。まず「会員という考え方があるか」を見れば十分です。
Q向き・不向きは、何で見分ければいいですか。
業種名より、来店の仕方で見ます。①来店の頻度(低いほどLINEが向く)、②その業界に強い既存基盤があるか(あれば慎重に)、③会計で一人ひとりを特定できるか(できなければスタンプや回数券から)。この3つに自分の店を当てはめると、向く・慎重にがだいたい見えてきます。
Q券売機やネット予約が中心で、個人ごとの金額が分かりません。向きませんか。
向かないわけではなく、入り口を変えます。金額に連動するポイントの代わりに、来店ごとのスタンプ、次回使えるクーポン、まとめ買いの回数券を組み合わせれば、個人と決済が紐づかない業態でも会員証は機能します。温浴や券売機のある飲食で、ポイントより先にスタンプや回数券から入るのはこのためです。
Q予約ポータルが浸透している業種は、向きませんか。
余地は他業種より小さめですが、向かないわけではありません。予約は既存のポータル、来店後の会員証や配信はLINE、と役割を分ければ生きてきます。業界の既存基盤と正面からぶつけず、手薄な部分を補う位置づけで考えるのがコツです。
Q来店頻度が低い業種でも、意味はありますか。
むしろ低頻度の業種ほどLINEが向きます。年に数回の来店では専用アプリは入れてもらいにくく、通知も見られませんが、毎日開くLINEなら間隔が空いても一通が目に入ります。友だち追加で来店前の見込み客もつかめるので、次の来店を思い出してもらう入り口になります。
Q高頻度で規模の大きい店なら、自社アプリのほうがいいですか。
ドラッグストアやガソリンスタンドのように、毎日来店があって開発予算も取れる大手なら、自社アプリでも会員が回ります。ただし中小・低頻度の店が同じ発想で「わざわざ入れてもらう」のは難しいことが多く、その場合はLINEのほうが会員を集めやすくなります。
業種名ではなく、来店の仕方で決まる
自分の店の来店頻度や、いま使っている予約・顧客管理の仕組み、会計で個人を特定できるかを教えていただければ、向くかどうか、向くならどの機能から始めるべきかを、その場でお答えします。業種ごとの向き・不向きの考え方はL会員証のサービスページにもまとめています。「うちの業種は例外かも」と迷う前に、来店の仕方の3つの軸だけ先に当てはめておくと、判断がぐっと早くなります。業種の話の前提となる仕組みや費用は、LINE会員証とは何かの記事で通しで解説しています。
お使いの予約・顧客管理の仕組みと、だいたいの来店頻度を教えていただければ、あなたの業種に向くかどうかを無料でお答えします。
向く場合に、どの機能から始めるべきかもあわせてご提案します。