小売・専門店のLINE会員証|入力不要でレジ前がもたつかない会員証に

小売・専門店のLINE会員証 ─ 入力不要で、レジ前がもたつかない会員証に
先日、あるお店の店主さんから、こんな話を聞きました。「この前、大手のお店で会員登録を勧められたんですが、メールアドレスと暗証番号を入れてくださいと言われた瞬間に、もういいやってなったんですよ」。自分が客の立場だと面倒でやめてしまうのに、いざ自分の店の会員証となると、同じ入力をお客様にお願いしようとしてしまう。この矛盾に気づいた、というのがその方の相談のきっかけでした。
雑貨、書店、酒販、アパレル、花屋。こうした小売・専門店の会員証で、いちばん効いてくるのは「レジ前で、いかにもたつかないか」です。この記事では、会計スピードを落とさない会員証という一点にしぼって、入力のいらない仕組み、プラスチックのカードから移す考え方、そしてレジ・POSで貯めているポイントの見せ方までを書きます。会員証を配っている専門店なら、業種を問わず同じ物差しで読めるはずです。
会計を止めるのは、たいてい「入力」だ
レジ前が詰まる原因を一つ挙げるなら、それは登録の入力です。メールアドレス、パスワード、生年月日。会計の列ができているときに、お客様のスマホでこれを打ってもらうのは、お店にとってもお客様にとっても、なかなかの苦行です。冒頭の店主さんが「勘弁してほしい」と言ったのは、まさにここでした。入力を求めた瞬間に、その場のテンポが崩れ、後ろに並ぶ人の視線も気になり始めます。
LINE会員証の考え方は、この入力そのものをなくすことにあります。友だち追加を済ませたお客様は、次からはトーク画面のメニューをタップするだけで、バーコードのついた会員証がその場に出ます。フォームを埋める工程がないので、会計の途中でお客様を待たせません。全国展開している大手アパレルの会員証も、細かな個人情報を求めず、開けばすぐ提示できる作りになっています。その「開けば出る」という一点を、専門店の規模でもそのまま持てるのがLINE会員証です。会計を止めないことが、そのまま会員登録の増えやすさにつながります。
レジ前で、実際に何が変わるか
初回の登録 カード発行 手書き・印字待ち / LINE 友だち追加だけ
2回目以降 プラカード 財布から探す / LINE タップして提示
番号の読み取り 手打ち 打ち間違いあり / LINE バーコードで一発
※混雑の度合いは客数と店員数で決まります。ここは「1人の会計で、どこがつかえるか」の差です。
会計の流れを分解すると、時間を食う場面は決まっています。初回はカードを発行して番号を書き、2回目からはお客様が財布からカードを探し出す。カードを忘れた方には、番号を口頭で聞いて手で打ち込む──ここで打ち間違いも起きます。LINE会員証は、この三つの場面をどれも短くします。初回は友だち追加だけ、以降はスマホをかざすだけ、番号はバーコードで読み取るので手打ちが要りません。財布から分厚いプラスチックのカードを探す、あの数秒がなくなるだけでも、レジ前の空気はずいぶん変わります。
会員バーコードは、業種をまたいで通用する
「うちのような専門店で、そんな仕組みが使えるのか」とよく聞かれますが、会員バーコードはもともと汎用の仕組みです。コンビニやスーパーで当たり前に使われているのと、まったく同じ考え方が、雑貨店にも書店にも酒販店にも通用します。判断の基準はシンプルで、いまレジ・POSで会員の番号を読み取って顧客管理をしているかどうか。それができている店なら、読み取る先が紙のカードからスマホの画面に替わるだけで、日々の操作は変わりません。
すでにバーコードで顧客を呼び出しているなら、読み取る対象がスマホの画面に替わるだけです。レジの操作手順を新しく覚え直す必要はありません。
カード裏のバーコードや番号を、LINE会員証へ移せます。既存の番号を引き継ぐか、この機会に振り直すかは店で選べます。
バーコードを読む機器がなくても、画面の番号を見て入力する運用は可能です。読み取り機は後から足せます。
プラスチックのカードから、スマホへ移す
専門店の多くは、裏面にバーコードのついたプラスチックのカードを、これまで配ってきているはずです。会計のたびに、お客様が財布のカード入れから一枚を探し出す。あの数秒と、忘れてきたときの番号の聞き取りが、レジ前のもたつきの正体です。LINE会員証は、このカードの役割をそっくりスマホに移します。難しいデータ移行は要りません。来店したお客様から順に、次の流れで少しずつ切り替わっていきます。
会計のついでに友だち追加を案内する
レジ横にQRコードのPOPを置き、会計のあいだに読み取ってもらいます。入力フォームがないので、列が詰まっているときでも会計を止めません。
手持ちのカードがあるかを選んでもらう
初回に「お手元にカードはありますか」の一画面が出ます。ある方は既存を選び、番号を引き継ぎます。ない方は新規で、その場で番号が振られます。
次の会計で一度だけ読み直す
次回来店のとき、レジ・POSでLINE会員証を一度読み取れば紐付けは完了。以降はスマホをかざすだけで、そのお客様を呼び出せます。
プラカードは無理に回収しない
番号を引き継いだ場合はカードとの併用も効くので、慌てて集める必要はありません。スマホを持たない方には、これまでどおりカードを続けてもらえます。
この移し方のいいところは、会計を止めないまま進むことです。カードを忘れて来店した方ほど、その場でLINEに切り替わっていきます。番号を手打ちしていた二重の手間も、バーコードの読み取りに変わることで消えます。プラスチックのカードは作るのにも在庫を持つのにも費用がかかりますが、その負担も移行とともに軽くなっていきます。番号の引き継ぎや移行の細かな段取りは、紙のカードからの移行を扱った記事で別に詳しく書いています。
レジ・POSで貯めたポイントを、会員証に見せる
「ポイントはレジ・POS側で貯めているので、LINEには出せないのでは」。これもよく受ける質問です。環境が合えば、貯めたポイントの残高をLINE会員証に表示することもできます。実際、同じ系統のPOSを使っているある花屋では、日々の営業を締めたあとにポイントの残高をひとまとめのデータで書き出し、それをLINE会員証の側へ送って、お客様が会員証を開いたときに残高が見える形で運用しています。リアルタイムに1円単位で同期する、というほどのものではありませんが、お客様が「いま何ポイントか」を自分のスマホで確かめられるだけで、来店のきっかけになります。
これはレジ・POSの機種や環境によって、できるかどうかが変わります。すべての店で同じように組めるわけではないので、いま使っている機種と、ポイントのデータをどう書き出せるかを一度確かめるのが先です。ポイント連携の細かな条件は、専用の記事にゆずります。ここで押さえておきたいのは、レジ・POS側でポイントを運用しているお店でも、その残高を会員証に見せる余地はある、ということです。
スタンプか、ポイントか ─ 店の売り方で決める
会員証に何を貯めさせるかは、業態によって向き不向きがあります。専門店といっても、日常的に何度も足を運んでもらう店と、年に数回のまとまった買い物をしてもらう店とでは、設計が変わります。おおまかには、単価が低くて来店の回数が多い業態はポイント方式が向き、来店の頻度がそれほど高くない業態はスタンプや来店特典のほうがなじみます。自分の店の客単価と来店ペースに合わせて選ぶのが基本です。
少額の買い物を何度も重ねる業態。買うたびに少しずつ貯まる実感が、次の来店を後押しします。金額に応じて自動で貯める運用と相性がよい形です。
じっくり選んで買う専門品。来店ごとの一押しや、季節の入荷を知らせる配信のほうが、金額換算のポイントより響きます。
どちらか一方に決め切る必要もありません。ふだんの買い物にはポイント、特定の季節やフェアには来店特典、というふうに組み合わせる店もあります。大切なのは、自分の店のお客様がどれくらいの頻度で、いくらぶんを買っていくかを見て、そこに合う設計を選ぶことです。仕組みが立派でも、客層に合っていなければ貯める張り合いが生まれません。
複数の事業があるなら、1つのアカウントにまとめる
専門店の経営では、一つの会社でいくつかの業態を持っていることが珍しくありません。物販の店に加えて、飲食のスペースや、まったく別の事業を並行して回している、という形です。このとき、事業ごとにLINE公式アカウントを別々に立てると、お客様は何度も友だち追加を求められ、お店の側も配信や運用を掛け持ちすることになります。おすすめは、複数の事業を1つのLINE公式アカウントにまとめ、トーク画面下のリッチメニューで行き先を切り替える形です。入り口を一つにしておくと、お客様は一度の友だち追加で全部につながり、お店の運用もひとまとめになります。
物販と飲食、あるいは物販とサービス業を一つのアカウントに同居させ、メニューのボタンで「会員証」「クーポン」「別事業のページ」へ振り分ける。お客様から見れば窓口は一つで、その裏で複数の事業が動いている状態です。会員証を配る店が業種をまたいで同じ仕組みを使えるのと同じ理屈で、一つのアカウントにいくつもの役割を載せられます。事業を増やすたびにアカウントが散らばっていくより、はじめから入り口を一本化しておくほうが、あとの運用がずっと楽になります。
よくある質問
Q会員登録のときに、お客様は個人情報を入力しますか。
こまかな入力は求めません。友だち追加のあとにメニューをタップすれば、その場で会員証が出ます。メールアドレスやパスワードを打つ工程がないので、会計の列が詰まっているときでも登録が済み、レジ前を止めません。
Qうちのような専門店でも、会員バーコードは使えますか。
使えます。会員バーコードはコンビニやスーパーから専門店まで通用する汎用の仕組みです。いまレジ・POSで会員番号を読み取って顧客管理をしているなら、読み取る対象が紙のカードからスマホの画面に替わるだけで、操作は変わりません。
Qいま配っているプラスチックのカードは、どうすればいいですか。
来店したお客様から順に、次の会計でレジ・POSに一度読み直してもらえば、少しずつLINEへ切り替わります。番号を引き継げばカードとの併用も効くので、慌てて回収する必要はありません。スマホを持たない方は、そのままカードを続けてもらえます。
Qレジ・POSで貯めているポイントを、LINE会員証に出せますか。
環境が合えば表示できます。営業を締めたあとにポイントの残高を書き出し、会員証の側へ送って表示する運用の例があります。ただしレジ・POSの機種によってできるかどうかが変わるので、まずいまの機種とデータの書き出し方を確認するのが先です。
Qポイントとスタンプ、どちらを選べばいいですか。
店の客単価と来店の頻度で決めます。単価が低く来店回数が多い業態はポイントが向き、じっくり選んで買う専門品はスタンプや来店特典のほうがなじみます。両方を組み合わせて使う店もあります。
Q物販のほかに別の事業もあります。会員証は分けるべきですか。
分けなくて構いません。複数の事業を1つのLINE公式アカウントにまとめ、リッチメニューのボタンで行き先を切り替える形にすれば、お客様は一度の友だち追加で全部につながります。入り口を一本化しておくと、運用も散らばりません。
レジ前を止めない会員証が、いちばん続く
お使いのレジ・POSの機種と、いま配っているカードの形(プラスチックか紙か、裏にバーコードがあるか)、それに会員証で何をしたいか(レジ前を速くしたい、ポイントを見せたい、事業をまとめたい、など)を教えていただければ、自分の店にどう組めるかをその場でお答えします。仕組みの全体像はL会員証のサービスページにまとめています。まずは、いまのレジ・POSでそのまま使えるかどうかだけ、先に確かめておくと判断が早くなります。小売以外の使い方も含めた全体像は、こちらの記事をご覧ください。
お使いのレジ・POSの機種と、いま配っているカードの写真が1枚あれば、そのまま会員証にできるかを無料でお答えします。
プラスチックのカードからの切り替えや、ポイント表示のご相談も承ります。