整骨院・接骨院・鍼灸院のLINE会員証|診察券・回数券・次回予約を1枚にまとめる

整骨院・接骨院のLINE会員証 ─ 診察券・回数券・次回予約を、1枚にまとめる
整骨院や接骨院の受付には、患者さんに渡す紙が三種類あります。診察券、回数券、そして次回予約の控え。どれも別々に管理されていて、患者さんはそのすべてを持ち歩くことになります。当然、忘れます。
診察券を忘れた方は名前で呼び出し、回数券を忘れた方には「今日は預かり扱いで」と説明し、予約を忘れた方には……そもそも来院されないので、何もできません。この記事では、この三つをLINEの会員証1枚にまとめる方法を扱います。カルテや電子カルテ、いま使っている予約システムを入れ替える話ではありません。
中心に据えるのは三つ目です。次回の予約日を会員証に表示し、そこからリマインドを自動で送る——ここが、いちばん院の売上に効きます。鍼灸院・整体院・カイロプラクティック院、また歯科医院のように「次回予約を取って帰っていただく」形の院であれば、業態を問わず同じ考え方が当てはまります。
結論:三つの紙は、1枚のLINE会員証に載る
診察券
患者番号をバーコードで表示。カルテ側は何も変えません。番号を読むだけです。
回数券
残り回数がスマホに表示され、来院時に1回ずつ消し込みます。紛失も持参忘れもありません。
次回予約
予約日が会員証に出て、リマインドが自動で飛びます。ここが無断キャンセルに効きます。
ポイントは、これが三つの別々の仕組みではなく、患者さんから見て一つの画面だということです。会員証を開けば、自分の番号も、回数券の残りも、次の予約日も同じところにある。持ち歩くものが一つに減ります。
1. 診察券 ─ 番号は「守る」か「振り直す」か
診察券をLINEにする方法そのものは、診察券のLINE化の記事で詳しく書きました。要点だけ言えば、カルテが必要としているのは患者番号だけなので、その番号をスマホの画面にバーコードとして出せば、受付の運用は紙のときと変わりません。
ここで一つ、治療院ならではの判断があります。いまの診察券番号を引き継ぐか、この機会に振り直すかです。
レセコンや予約システムが同じ番号を使っている場合は、番号を変えると突き合わせが崩れます。この場合は引き継ぎ一択です。
番号が他のシステムと連動していないなら、守る必要はありません。来院した順に振り直すほうがシンプルで、しかも実際に通っている患者さんだけが積み上がるので名簿の整理にもなります。
意外に見落とされるのが後者の利点です。何年も前に一度きり来院した方まで含んだ名簿を丸ごと移すと、そのまま「動いていないデータ」を抱え込むことになります。来院ベースで振り直せば、名簿は自然に現役の患者さんだけになります。まずご自身の院で、診察券番号が他のシステムと連動しているかどうかを確かめてください。そこが分岐点です。
2. 回数券 ─ 残数の管理と、消し込みの確実さ
治療院の回数券は、紙だと管理がややこしくなります。院で預かるか患者さんに持ち帰っていただくか、残りが何回かをどこで数えるか、判子の押し忘れをどう扱うか。LINEに載せると、残り回数は患者さんのスマホに、消し込みの記録は院の管理画面に、それぞれ残ります。
実務で気になるのは「画面のスクリーンショットで使い回されないか」でしょう。ここは仕組みで塞いであります。患者さんが回数券を使うと、画面に4桁の確認コードが表示されます。スタッフはそのコードを管理画面と照合して消し込むので、以前撮った画面を見せられても通りません。
もう一つ、現場で実際に起こるのが患者さんの誤操作です。受付前に自分で押してしまった、間違えて2回分使ってしまった、といったケース。このときは使用履歴に残っている時刻と、予約の時刻を突き合わせれば、誤りかどうかが判断できます。院の側で取り消して戻せるので、その場のやり取りで解決します。
回数券そのものの作り方(有効期限、前払いを預かるときの扱いなど)は話が広がるため、回数券をデジタルにする記事にゆずります。
3. 次回予約 ─ ここが、いちばん効く
本題です。治療院の売上をいちばん静かに削っているのは、予約の日時を取り違えて来院されない患者さんです。
ある院で伺った実際の数字を挙げます。1日およそ30件の予約のうち、1〜2人は日にちや時間を勘違いして来られない。体調が理由のキャンセルではなく、単純な取り違えです。1日1〜2人ということは、月に20件ほど。院長はこう考えていました——その月20件がなくなるだけで、費用は十分に見合うと。
1日の予約 約30件 うち日時の取り違え 1〜2人
月にすると 約20件 ← ここが投資判断の分かれ目
※1院の実測値です。施術単価と枠の埋まり方で、見合うかどうかは変わります。
やることは単純です。次回の予約日を会員証に表示しておく。患者さんは会員証を開くたびに「次は◯月◯日◯時」を目にします。財布の中の小さな紙を探す必要がありません。
そのうえで、予約日から逆算してリマインドのメッセージを自動で送ります。何日前に送るかは自由に設定でき、実務上は1週間前と前日の2回が定番です。宿泊予約サイトなどで多くの人がこの頻度に慣れているので、患者さんにとっても自然に受け取れます。
4. 予約が変わったら、リマインドも自動でついてくる
ここが、リマインドの仕組みを別で持つ場合との決定的な違いです。
治療院では予約の変更が日常的に発生します。電話が入って「来週の火曜を木曜に変えてほしい」。このとき、管理画面で予約日を直せば、リマインドの送信日も一緒に動きます。送信予約を取り消して入れ直す、という作業は発生しません。変更後の日付を基準に、あらためて1週間前と前日に届きます。
次回予約を管理画面に入れる
施術後に次回の日時を決めたら、その場で登録します。患者さんの会員証に予約日が表示されます。
リマインドは自動で予約される
設定した日数前(1週間前・前日など)に、自動でメッセージが送られます。毎回セットする必要はありません。
変更が入ったら日付を直すだけ
電話で変更を受けたら管理画面の日付を修正します。会員証の表示もリマインドの送信日も、まとめて追従します。
設計上の注意も一つ。治療院では次回予約を1か月先まで取る患者さんが珍しくありません。そのため予約は3か月先まで登録できるようにしておくのが安全です。1か月先の予約を入れると、会員証にはその間ずっと予約日が表示され続けることになります。
5. 導入前に確かめること ─ 予約データは書き出せるか
いま使っている予約システムから、予約データをCSVで書き出せるかどうか。これが、リマインドの登録が一括でできるか、手入力になるかの分かれ目です。
書き出せれば、その日の予約をまとめて取り込めます。書き出せない場合は元データが存在しないため一括取り込みはできず、手入力になります。1日30件程度なら数分で終わる作業ですが、事前に把握しておくべき点です。
大手の予約ポータルと自院の予約システムを併用している院は多く、ポータル経由の患者情報は自院側に残らないことがあります。2系統ある場合は、両方のデータをどう1つにまとめるかを先に決めておきます。
特別な機器は要りません。市販の一般的なハンディスキャナで足ります。受付がパソコンでもタブレットでも、ネットにつながっていれば運用できます。バーコードを使わず、画面の番号を目で見て検索する運用でも構いません。
6. 来院が途絶えた患者さんを、見つける
会員証が回りはじめると、副産物として「最近来ていない方」が数字で見えるようになります。来院時に会員証を開く運用にしていれば、開いた履歴がそのまま来院の記録の代わりになるためです。一定期間開いていない方を抽出して、その方たちにだけご案内を送ることができます。
ただし何か月で区切るかは、院の通院サイクルに合わせてください。週1回のペースで通う施術が中心の院と、月1回のメンテナンスが中心の院では、同じ「3か月」の重みがまったく違います。ふだんの通院間隔の2倍あたりを目安に設定すると、実感と大きくずれません。
この指標には限界もあるので添えておきます。会員証を開いた記録は、正確な来院数ではありません。名前で呼び出して施術に入った日はこの数に入りませんし、逆に患者さんがご自宅で会員証を開いた場合もカウントされます。傾向をつかむには十分ですが、カルテの来院記録と突き合わせると必ずずれます。
よくあるご質問
いま使っている予約システムを入れ替える必要はありますか?
ありません。会員証は診察券番号をバーコードで表示し、次回予約日の表示とリマインドを担当する仕組みです。予約の受付や台帳は、いまのやり方をそのまま続けていただけます。予約システムごと入れ替えたい場合は、予約システムの製品を選ばれるほうが合います。
予約の変更が入ったとき、リマインドはどうなりますか?
管理画面で予約日を修正すれば、リマインドの送信日も一緒に動きます。送信予約を取り消して入れ直す作業は発生しません。会員証に表示される予約日も同時に更新されます。
リマインドは何日前に送るのがいいですか?
1週間前と前日の2回が定番です。宿泊予約サイトなどで多くの方がこの頻度に慣れているため、受け取る側にも自然です。何日前に送るかは予約日から逆算して自由に設定でき、1回だけにすることもできます。
無断キャンセルは、どのくらい減りますか?
院によって差がありますが、判断の目安になる実例があります。ある院では1日およそ30件の予約のうち1〜2人が日にちや時間を取り違えて来院されず、月にすると20件ほどでした。この取りこぼしがなくなるなら費用は見合う、という考え方で導入を判断されています。ご自身の院の枠の埋まり方と施術単価で計算してみてください。
いまの診察券番号は変わりますか?
どちらも選べます。レセコンや予約システムが同じ番号を使っている場合は引き継ぎます。番号が他のシステムと連動していないなら、来院順に振り直すほうがシンプルで、実際に通っている患者さんだけが名簿に積み上がるという利点もあります。
回数券がスクリーンショットで使い回されませんか?
使えません。回数券を使うと画面に4桁の確認コードが表示され、スタッフが管理画面と照合して消し込むためです。患者さんが誤って押してしまった場合も、使用履歴の時刻と予約の時刻を突き合わせれば判断でき、院の側で取り消して戻せます。
受付に特別な機器を用意する必要はありますか?
要りません。市販の一般的なハンディスキャナで足ります。受付がパソコンでもタブレットでも、ネットにつながっていれば運用できます。バーコードを読まず、画面に表示された番号を目で見てカルテを検索する運用でも構いません。
整骨院の紙は、三種類ある。診察券・回数券・次回予約の控え。これを1枚のLINE会員証にまとめると、患者さんの持ち物が減るだけでなく、予約の取り違えによる来院漏れに手を打てるようになります。カルテも予約システムも、いまのままで構いません。
整骨院・接骨院向けの構成やご料金は整骨院・接骨院のLINE会員証のページにまとめています。診察券だけを移したい場合は診察券のLINE化、通院の継続率や休眠の見方はジム・エステ・習い事の記事もあわせてご覧ください。治療院に限らない基本の仕組みや費用は、LINE会員証の全体像で解説しています。
1日あたりの予約件数と、そのうち何件くらいが日時の取り違えで来院されないかを教えていただければ、費用が見合うかどうかを一緒に試算します。
いまお使いの予約システムから予約データが書き出せるかどうかも、あわせて確認いたします。