検索連動型広告ではラストクリックと減衰モデルどちらが良いか

インターネット広告の中でも、代表的な手法の一つとして検索連動型広告があります。

 
 

さらに広告の設定の中でもやはりコンバージョンを設定するのは初歩的なことですが非常に重要です。

 
 

その、コンバージョンを設定する際にアトリビューションモデルは何に設定されていますでしょうか。

 
 

基本的には直接獲得を重視されているアカウントであれば、アトリビューションモデルは「ラストクリック」になっているアカウントが多いように思います。

 
 

少しおさらいになりますが、アトリビューションモデルとは、コンバージョンの直前に広告表示、クリックされた広告以外の「間接的に貢献した広告」も合わせて評価する仕組みのことです。

 
 

たとえば、以下のようなケースがあったとします。

 
 

  1. 検索連動型広告経由でサイトを訪問
  2. 検索連動型広告経由でサイトを訪問
  3. ディスプレイネットワーク広告経由でサイトを訪問
  4. 検索連動型広告経由でサイトを訪問
  5. 検索連動型広告経由でサイトを訪問し、コンバージョンを達成

 
 

この場合、5回目の広告だけでなく、1回目と2回目、3回目も間接的にコンバージョンに寄与したとして、成果を割り当てよう、という考え方のことです。

 
 

6-7年前まではコンバージョンの直前の広告クリックのみが評価されていましたが、ユーザーの使用するデバイスの多様化や、比較検討するユーザーの複雑なオンライン行動をより正確に分析評価するためにアトリビューションが用いられることが一般的になってきました。

 
 

検索連動型広告では減衰モデルがオススメ

 
 

ダイレクトなコンバージョン獲得が目標の場合、ラストクリックではなく減衰モデルを利用するのがオススメです。

 
 

減衰モデルとは、複数回の広告接触がある場合に、後半になるにつれて徐々に高い貢献度を割り当てる手法のことです。

 
先程の例で行くと、減衰モデルでは以下のように貢献度が割り当てられます。
 

  1. 検索連動型広告経由でサイトを訪問
  2. 検索連動型広告経由でサイトを訪問
  3. ディスプレイネットワーク広告経由でサイトを訪問
  4. 検索連動型広告経由でサイトを訪問
  5. 検索連動型広告経由でサイトを訪問し、コンバージョンを達成

 

 

減衰モデルを利用するメリットとしては、複数の検索連動型広告経由でのセッションがあった場合に、コンバージョン直前のキーワード以外のCVユーザーのキーワード情報も取得できるという点にあります。

 
 

最終的にコンバージョンを達成したユーザーが、オンライン行動の中でどのようなキーワードで流入したのか、これは重要な情報になりますね。

 
 

このように、コンバージョン達成直前以外のキーワード情報が把握できれば、そのキーワードをアカウント内部に追加することで、更にアカウントを育てることができます。

 
 

こうすることで、コンバージョンに関連性の高いキーワードをより多く獲得し、アカウントに反映させるという点が減衰モデルの優れているところです。

 
 

これは、ラストクリックのアトリビューションモデルではできません。

 
 

つまりは、コンバージョンに貢献するキーワードのバリエーションをより詳細に把握するために、減衰モデルが活用できるということですね。

 
 

ただ、減衰モデルを使用すると、コンバージョン値に小数点以下の数字が加わりますので、慣れていない場合は注意が必要です。

 
 

これは、ラストクリックでは直前のコンバージョンに対して、CV数1を割り当てますが、減衰モデルでは複数セッションに対して貢献度を割り当てるため、小数点以下の数値が発生する仕組みとなっているためです。

 
 

また、減衰モデルは7日間のサイクルで貢献度が半減します。例えば8日前の検索連動型広告と、1日前の検索連動型広告では8日前の広告クリックの貢献度が1日前のクリックの半分の価値となるよう計算される仕組みです。

 
 

利用する際には、このような特性も把握しておきましょう。

 
 

全体的にはアカウント改善の観点では減衰モデルにすることでポジティブな結果が得られることが多いと言えます。

 
 

このような観点から、検索連動型広告でダイレクトな問い合わせなどのコンバージョン獲得が目的となるアカウントでは、基本的にラストクリックではなく減衰モデルがオススメとなっております。