【2025年版】Google広告のP-MAX&検索キャンペーンで「半径指定」ができない場合の対処方法

2025年に入り、Google広告の設定画面が大きくアップデートされました。その中でも特に大きなインパクトがあったのは、「検索キャンペーン」と「P-MAX(パフォーマンス最大化)キャンペーン」における地域設定の“半径指定”機能が見当たらなくなったことです。

「これまで店舗を中心とした“半径○km”の形でエリアを絞り込んでいたのに、いきなり使えなくなって困っている…」というご相談を当社でも多くいただいております。

今回は、この仕様変更の背景と、具体的な対処方法について解説します。


なぜ「半径指定」できなくなったのか?

1. Googleの自動化戦略の一環

2023年以降、Googleは広告配信をより自動化し、AIが最適に判断する形へと進化させています。P-MAXキャンペーンはその象徴と言えるもので、広告主が細かくターゲティングを設定するのではなく、Googleの機械学習に委ねることで、より高いコンバージョンを獲得するという設計です。

店舗集客向けのP-MAXを利用している場合、Google広告が自動的に各店舗の来店データなどを学習し、ユーザーの位置情報・検索行動等を基に、実質「最適な半径」に絞り込んでくれます。手動の半径指定を廃止した背景には、こうした自動化の促進があると考えられます。

2. プライバシーやターゲティングポリシー上の要請

近年、プライバシー保護や差別を生まないための広告配信が強く求められています。Google広告でも、特定の場所(超狭域)をターゲティングする場合には注意が必要だという声は以前からありました。半径が小さすぎると個人情報の推測に繋がる懸念もあるため、ターゲティング可能な最小半径は1km程度に制限されていました。

今回のアップデートでは、より広範囲な地域を自動化でカバーすることで、あまりに詳細な個人特定を防ぐ狙いもあると見られます。

3. UI刷新による機能移動・非表示

実は「検索キャンペーン」でも「P-MAXキャンペーン」でも、画面上から半径指定が消えただけで、機能そのものが完全に削除されたわけではありません。管理画面の刷新により、“従来の場所検索”や“高度な検索”メニューが廃止され、詳細設定の扱いになった結果、目立たなくなっている可能性があります。


ディスプレイキャンペーンだけ「半径指定」できる理由は?

ディスプレイキャンペーンは、バナー広告やレスポンシブ広告など、多くの場面で認知獲得(ブランディング)に使われるケースが多いです。一方、検索やP-MAXはコンバージョン獲得重視がメイン。そのため、手動ターゲティングよりも自動化を推進する傾向が強いのです。

また、ディスプレイキャンペーンについては、まだUIが旧デザインのまま残っており、半径指定が利用できる状況。今後ディスプレイにも同様の変化が及ぶ可能性はありますが、現状は残っています。


どうやって対処すればいい?具体的な方法4選

  1. 市区町村・郵便番号レベルで指定する
    これまでは「店舗を中心に半径○km」というざっくりした設定をしていた場合でも、対象となる行政区分(市区町村など)をいくつか指定する方法があります。細かい地域名の指定や除外地域設定を組み合わせれば、ある程度同様のエリア指定が可能です。
  2. 新UI上の詳細設定で場所を選択する
    キャンペーンを作成する際ではなく、作成後の設定画面から“住所や緯度経度を基点に半径を指定”できる場合もあります。インターフェースがわかりにくくなりましたが、完全になくなったわけではないので、試してみる価値はあります。
  3. Googleビジネスプロフィール連携
    実店舗の場合、店舗情報をGoogleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)と連携すると、P-MAXの“自動半径ターゲティング”が活用できます。設定しなくても“勝手に最適化”されるメリットは大きいので、店舗来店や電話問い合わせを狙う場合は積極的に使いましょう。
  4. ディスプレイキャンペーン+レスポンシブ広告を活用
    どうしてもバナーやイメージ広告で半径ターゲティングを行いたい場合は、ディスプレイキャンペーン側で設定し、レスポンシブ広告を出すのも一つの方法です。ただし、コンバージョン系の施策としては、やはり検索やP-MAXと比較すると効果がばらつく可能性があるため、戦略的に使い分けを検討しましょう。

まとめ:自動化の流れに乗るのも一手

今回の半径指定“廃止”と呼ばれる変化の実態は、「自動化が進んだ結果、手動指定するオプションが見えにくくなった」と捉えることができます。従来のように厳密なターゲティングを自力で行いたい方にとっては不便かもしれませんが、自動化に任せれば、より広範囲に効率よく広告を出せる場合もあります。

運用次第では、Googleの機械学習が店舗やエリアのデータを最適化して、結果的により高い成果が得られることも少なくありません。ぜひ、今回ご紹介した「新UIでの手動指定」と「自動化活用」の両方を試してみてください。

もし「よく分からない!」「運用方法が変わって、設定がうまくいかない…」などお困りのことがございましたら、お気軽に当社までご相談ください。最新のGoogle広告仕様を踏まえた最適な運用プランをご提案いたします。


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