会員証に使われるバーコードの「基礎」と「実践」

――LINE会員証システム担当者が教える、店舗レジとの相性と選び方――

1. はじめに

紙カードや磁気カードから、スマホに表示する“デジタル会員証”へ──。
LINE会員証システムを導入するとき、実は「どのバーコード規格を採用するか」が安定運用の鍵になります。
この記事では レジ/POSで広く使われているバーコード規格 を中心に、専門的ポイントをかみ砕いて解説します。


2. バーコードは大きく分けて「一次元(1D)」「二次元(2D)」

種類特徴主な用途
1D(一次元)JAN/EAN-13, Code39, Code128, ITF-14横方向の線だけで情報を表現。扱える文字数は少ないが、多くの既存レジが標準対応商品JANコード、プラスチック会員カード
2D(二次元)QRコード, PDF417, Data Matrix縦横のドットで表現。1Dの数十倍の情報を収納でき、ロゴやURL、暗号化データも埋め込めるモバイル会員証、搭乗券、クーポン

ポイント

  • 古いレジ環境ほど1D中心。
  • スマホ表示は2Dでも読み取りやすい(反射や画面輝度に強い)。
  • LINE会員証は 「今あるハンディスキャナで読めるか?」 から逆算して選ぶとトラブルが少ない。

3. 店舗会員証で“採用率が高い”バーコード 5 選

規格採用理由向いているケース注意点
JAN / EAN-13(日本のJANコードを含む)食品や日用品の既存POSで必須。13桁固定でチェックデジット付きレジが商品用JANリーダーのみの場合13桁中「先頭3桁=店舗識別」「残り=会員番号」が定番
Code39文字(英数)が扱え、桁数が可変。古い業務用レジで互換性高い中小チェーンなど文字数が多いと横幅が伸び、スマホ表示では読みにくい
Code128圧縮率が高く、英数+制御コードを入れられる大手流通/ホテルなど、発行数が多い場合スキャナ設定(コードセット)が合わないと読めない
ITF-14(Interleaved 2 of 5)数字のみ14桁。段ボール・物流向けだがレジ対応も可「店舗コード+会員番号+チェック桁」で桁合わせしやすい奇数桁NG。画面表示ではバーが細くなりがち
QRコード情報量大・エラー訂正◎・スマホ相性◎レジに2Dイメージャがある/導入予定古いレーザー式1Dスキャナは読めない

4. 規格を選ぶときのチェックリスト

  1. 既存レジのスキャナ仕様
    • レーザー:1Dのみ/イメージャ:1D+2D
  2. 会員番号の桁数設計
    • 例:[固定3桁店舗コード][5桁会員No][1桁チェック] = 9桁 → Code128推奨
    • 例:13桁ベタ打ち → JAN/EAN-13固定
  3. 運用コスト
    • 2Dスキャナの入替え費用 vs. 既存1Dを流用
  4. 将来拡張(クーポン、ポイント残高暗号化など)
    • 2Dの方が余裕あり
  5. デジタル表示の読み取り環境
    • 客がケース付きスマホを傾けても読み取れるか
    • 明るい屋外/暗い店内での反射

5. LINE会員証システムでの実装例

仕様例解説
バーコード規格:JAN-13多くのレジがそのまま読める。
桁構成95099999C950=LINE専用プリフィックス 99999=会員連番 C=チェックデジット
表示サイズ:横53 mm × 高さ13 mm(PX換算: 約500 × ×130)一般的なスマホ画面で“明朝体13pt”程度の高さが目安。
予備情報:電話番号下4桁をバーコード下に小さく表示バーコード反射で読めない場合のバックアップ識別。

6. 最近のトレンドと今後

  • ダイナミックQR
    取引ごとに内容が変わり、不正コピー対策も可能。
  • 暗号化Code128
    会員番号+タイムスタンプ+ハッシュ値で、スキマー対策を強化。
  • “POSレジ × スマホ読み取り”ハイブリッド
    店側は1Dバーコード運用を継続しつつ、顧客は2D QRでセルフ残高確認──二刀流運用が広がりつつあります。

7. まとめ

  1. まずは“今あるレジ”が対応している規格を確認。
  2. スマホ表示を前提にするなら2Dも検討(画面反射やデータ容量の観点)。
  3. 桁数・チェックデジット設計を疎かにしない。後からPOS連携を追加する際の保守コストに響きます。
  4. LINE会員証システム導入時は、**「バーコード規格」「桁設計」「スキャナ設定」**の三点セットを店舗ごとにドキュメント化しておくと、導入が驚くほどスムーズです。

豆知識
チェックデジットはエクセルの簡易関数でも計算可能。
=MOD(10 - MOD(SUMPRODUCT(MID(A1, {1,3,5,7,9,11},1)*3 + MID(A1, {2,4,6,8,10,12},1)),10),10)
(A1に12桁が入っている場合のJAN/EAN用)


LINE会員証システムは、既存レジの制約を活かしつつ“デジタルならでは”の拡張性を持たせることが最大の強み。
適切なバーコード規格の選定で、顧客もスタッフも「ピッ」と快適な運用を実現しましょう!