リスティング広告の基本的なキーワード構成について

 
 

インターネット広告がより広く活用されている2020年において、広告主様サイドでも知っておきたいインターネット広告基礎知識も確実に増えてきています。

 
 

そこで、インターネット広告出稿に際して、ポイントになるテーマの1つをご紹介させていただきます。

 
 

リスティング広告運用管理は、複合的なノウハウですが、本日はキーワードのマッチタイプについて見ていきたいと思います。

 
 

 
 

必ずといっていいほど、リスティング広告運用の場合、キーワードのマッチタイプは検討するべきテーマです。

 
 

中には、マッチタイプ別にキャンペーンや広告グループを分けたりしている方もいらっしゃったりします。

 
 

そもそも、広告に乗せて届けたいサービスによって、適切なマッチタイプは異なります。

 
 

つまり、アカウントによって適切なマッチタイプの構成は違ってくるというのが、基本的な見方となります。

 
 

ただ一定の正解に近い考え方、法則は存在します。

 
 

まずは話の前提を揃えるために、マッチタイプについてのおさらいから見ていきましょう。

 
 

マッチタイプとは「ユーザーの検索キーワードに対してどの程度まで一致させるか」を決定するものです。

 

 

以下が例となります。

 
 

 
 

マッチタイプ 広告表示機会 詳細
部分一致 1番多い 最も表示機会が多く、関連する多用なユーザーの検索語句で表示される
絞り込み部分一致 2番目に多い 部分一致の次に表示回数が多い。最低限含めたい語句をキーワードに2語以上登録することで、部分一致よりも高い関連性を保てる
フレーズ一致 3番目に多い 絞り込み部分一致では、2語の順番は関係なく表示されるが、フレーズ一致ではさらに「笹かま 仙台」など順番まで指定することでさらに条件を絞り込む。「笹かま 仙台」の前か後に別の語句を含むキーワードでも広告表示される
完全一致 一番少ない ユーザーの検索語句と設定したキーワードが完全に一致する場合のみ広告が表示される

 

このように、マッチタイプは「どんなユーザーのキーワードに対して広告を表示させたいか」の細かな調整をすることで、ユーザーの検索意図にマッチさせることができます。

 
 

ではどのようにマッチタイプを使い分けるのが良いかというお話に移ります。

 
 

もちろんこのあたりはアカウントごとにマッチタイプの使い分けが必須にはなりますが、基本的な考え方をご紹介させていただきます。

 
 

基本的には、部分一致よりも絞り込み部分一致を使う

 
 

部分一致は、ノイズを多く拾いやすく、成果に直結しないキーワードも広く広告で拾ってしまう可能性があります。

 
 

たとえば「仙台 笹かま」を部分一致で登録すると、「笹かま」を含まない「仙台 かまぼこ」で広告表示される可能性が出てきてしまいます。

 
 

それに対して、絞り込み部分一致は、「1度の検索であらかじめ設定した2語以上のキーワードが含まれていないと広告オークションに参加しない」と設定できます。

 
 

そのため、基本的には絞り込み部分一致で、最初からある程度の絞り込みをかけた状態で、かつ柔軟に広告表示できるキーワードを増やせるので、このあたりは基本的な考え方になってまいります。

 
 

 
 

3語以上の絞り込み部分一致には注意

 
 

一般的には3語以上の絞り込み部分一致は大きく表示機会が少なくなります。

 
 

キーワードを関連性のあるものだけに絞り込もうと考えて、3語以上の絞り込み部分一致だけをアカウントに反映しておられたケースなども見てきましたが、やはり検索ボリュームは激減していてほとんど広告表示されていませんでした。

 
 

検索ボリュームが獲得できずに、表示機会が少なすぎるとそもそも広告配信がほとんどされないということなので、効果的な運用とは言えないでしょう。

 
 

そのため、絞り込み部分一致の場合は2語程度の語句で構成されたものをメインに活用いただくのが基本となります。

 
 

特に獲得したいキーワードについては完全一致

 
 

マッチタイプとして、最も広告ランクが高くなりやすいのは、完全一致です。

 
 

たとえ、部分一致でまったく同じキーワードを登録していても、完全一致のキーワードで登録しているキーワードの方が広告ランクが高くなります。

 
 

そのため、「特に重要なキーワードについては完全一致でカバーする」というのが盤石なキーワード構成のポイントとなります。

 
 

多くのアカウントでは、このようなかたちで多数の絞り込み部分一致と、一部のフレーズ一致、完全一致キーワードで構成されるケースが比較的多い傾向にございます。

 
 

もちろん、現在のマーケティング環境において固有の正解というのはなく、競合や目的、ターゲットによって常に変動していくものですので、このような方法論も変化し続けます。

 
 

特に日本でも徐々に音声検索、生活での音声コンテンツ視聴の拡大など、そもそもの検索体験が変わってきているので広告プラットフォーム上での収益構造の変化が今後著しくなってくるでしょう。

そのため「広告枠そのものの変動」も今後更に激しくなっていくことが想定されます。

 
 

検索連動型広告の場合、キャンペーンや広告グループ内のキーワード構成は、非常に重要な要素となりますので、自社の広告戦略にマッチしたキーワード構成を常に意識して、定期的に見直すことも重要です。

 
 

本日は、基本的なキーワードのマッチタイプ使い分けについて解説させていただきました。