確認作業しかしない「顧客」との接点を作ることの重要性

「顧客というのは常に、確認作業しかしない」と言われる傾向があります。

 
 

例えば、コロナウイルスの驚異が収まって、海外旅行が実質的に解禁になってスペイン旅行に行くことを想定してみましょう。

 
 

このときに、最初から無計画にスペイン観光することはありません。

 
 

もちろん事前の下調べとして旅行ガイドブックや観光地、グルメ、お買い物などの情報を一通り調べることになるでしょう。

 
 

サグラダファミリアを見るという選択をするかもしれませんし、有名店でパエリアを食べることや、美術館なども下調べをするかもしれません。

 
 

事前にテレビや雑誌やネットメディアで現地の雰囲気やイメージを具体化させてから行動するといったフローですね。

 
 

これが「まったくどうなるかわからないけどもとりあえず行ってみよう」というような人はほとんどいません。

 
 

そのような点が、「顧客は常に確認作業しかしない」となるわけです。
 
 

これは広告についても同じようなことが言えます。

 
 

その自社のサービスが顧客にとってどんなものになるのか?が具体的な画になっている必要があります。

 
 

実際には、画が形成されるプロセスは複雑ですが、これが生成されないかぎり、顧客は自ら確認作業(つまりサービスや商品の購入段階)に入ることもありません。

 
 

具体的なイメージが湧かなければ行動する気にならないということですね。

 
 

画をつくる起点は答えの提示にある

 
 

インターネット上に存在するメディア(動画やテキストや画像)は一度アップされれば、何らかの事情がない限り基本的にはずっと残り続けます。

 
 

これは、ネットコンテンツを管理するコストが限りなく0円に近いからですね。

 
 

さらに、インターネットの1記事あたりの平均的な広告枠は3-4枠ほど存在します。

 
 

この記事をご覧いただいている間にも、youtubeやブログを始めとしてコンテンツは量産されつづけ、インターネット上の広告枠は無限に近い数量に拡張し続けます。

 
 

枠が増えれば増えるほど、広告枠あたりのコストは低減することのイメージは湧きますね。

 
 

これがTVCMのような免許事業者に独占された枠、つまり基本的に仕組みとして参入が増えない枠の数百万円〜億単位の広告出稿費用と比較するとわかりやすいでしょう。

 
 

少し話が脱線してしまいました。

 
 

このような前提がある中で、ユーザーのオンライン上に求める水準も上がり続けています。

 
 

水準が上がったユーザーは自分にとって「ベスト」だと感じるコンテンツにしか興味がありません。

 
 

例えば、コロナウイルスの長期化を懸念して電車通勤をしていたユーザーが本気で電動自転車の購入を考えるケースがあるとします。

 
 

この場合「坂道もラクラク」よりは「通勤専用にうれしい機能満載の電動自転車」などの打ち出しの電動自転車には興味が湧くようなイメージです。

 
 

そのため、広告を起点とした成約の獲得には「画」をイメージさせるフックになる「答え」を提示することを意識していきましょう。

 
 

広告運用の重要性は依然として高まっていますが、それと同時にケースに応じた「答え」をいくつ用意できるかも同様に、重要なポイントとなります。

 
 

広告の方法論は提示する「答え」の次に検討することで、施策がシームレスにつながり、期待できる効果も大きく上がります。