ディスプレイ広告施策を細かく分ける場合の注意点について

 
 

手軽に始められてクリック獲得単価も比較的安価になりやすい傾向のディスプレイ広告。

 
 

近年、動画広告の拡大に伴い全体的な利用額は減少傾向にありますが、代表的な出稿形態で有ることに変わりはありません。

 
 

このディスプレイ広告も昨今のターゲティングの精緻化によりいろいろなメニューがより一層選べます。

 
 

例えばサイト訪問者に再度広告を表示するリマーケティング、キーワードやURLでユーザーの特定の購買意向をターゲティングするカスタムオーディエンス、その他にも従来からある特定の枠に広告を表示する指定プレースメント、そこに年齢性別などのデモグラフィック情報など選択肢だけを考えれば本当に沢山あります。

 
 

選択肢が多い中で、いろいろ試したくなるという状況をお聞きすることもありますが、ディスプレイ広告は「ターゲティングの使い分け」は細心の注意が必要です。

 
 

スマートディスプレイと獲得系のターゲティングを並走させない

 
 

たとえば自動ターゲティングのスマートディスプレイ広告と、リマーケティング広告キャンペーンを商材やエリアなど同じ条件で配信するのはあまりおすすめできません。

 
 

これは、スマートディスプレイのターゲティングがリマーケティングの機能も内包しているためです。

 
 

スマートディスプレイはあらゆるシグナルに基づいて、CV獲得のために機械学習ベースで最適化する配信手法なので、リマーケティング広告も併用してしまうと同じユーザーに必要以上に広告配信される可能性が考えられます。

 
 

特に獲得に特化したディスプレイ広告を実施する際には、スマートディスプレイ広告とその他の獲得重視のターゲティングの併用には慎重になる必要があるでしょう。

 
 

同じように、リマーケティングでサイト訪問者をターゲティングしながら、カスタマーマッチという自社顧客データに基づいた配信方法の併用パターンも慎重に検討していく必要があります。

 
 

反対に、リマーケティングで自社サイト訪問者をターゲティングしながら、カスタムオーディエンスで競合他社名で検索したユーザーにも広告配信する手法は、ターゲットユーザーの重複レベルが低いため、併用での運用も検討できるシーンが多いと言えます。

 
 

同一キャンペーン内、同一広告グループで複数のターゲティング

 
 

ひとつの広告展開を開始するキャンペーンの中に、複数ターゲティングを同居させてしまうのもおすすめではありません。

 
 

例えば、極端な例ですがサイト訪問者をターゲティングするリマーケティングと、キーワードターゲティングを同じ広告グループに配置してしまうと、ほとんどの場合はリマーケティングの配信が進みません。

 
 

リマーケティングリスト(自社サイト訪問ユーザーデータ)に対してキーワードでターゲティングできるユーザー数の方が圧倒的に多い傾向になるためです。

 
 

複数媒体で同じターゲティングを利用する場合

 
 

このケースでも、配慮が必要になります。

 
 

例えば、Google広告とFacebook広告を出稿していて、その両方でリマーケティングに予算の大部分を投下したとします。

 
 

この場合も、配信される出面は異なりますが、実質的に同一ユーザーにリマーケティング配信される回数が多くなり、異なる広告プラットフォーム上でユーザーのCVを取り合う結果となり、どちらかのリマーケティングキャンペーンの費用対効果が悪化する可能性も少し考えられます。

 
 

 
 

このように選択肢の多いディスプレイ広告だからこそ、多數の配信手法を併用してしまうことのデメリットも意識していきましょう。