リスティング広告の貢献度を知る方法

リスティング広告の貢献度を知る方法

広告の費用対効果を読み、判断するには何を見れば良いかというご相談をただくことたまにもございます。

 
 

ユーザーは「CVに至るまでに何度かサイト訪問するケースが大多数」というような結果も出てきています。

 
 

実際、複数の商品やサービスを運営している企業webサイトの多くは、「特定の商材で広告出稿しても、強化した商材で獲得出来ていない」といった商材毎のパフォーマンスのアンバランスさが課題になることもあります。

 
 

そのような状況で、どの広告キャンペーンでどれくらいの成果が出ているのかを長期的な軸で見ていきたい時に役立つのがアトリビューション分析です。

 
 

今回は広告媒体として広く使われているGoogle広告にて確認できる、広告接触機会毎のモデル比較ツールをご紹介させていただきます。

 
 

Google広告管理画面内の「分析ツール」からアトリビューション > アトリビューションモデリングをクリックして確認します。これはコンバージョンした際に、どのクリックが貢献しているかを表す指標となります。

 
 

初めてクリックした広告と、最後のクリックを比較する

アトリビューションモデリングは様々な分析が可能となりますが、今回は「最初の広告クリック」とコンバージョン前の「最後のクリック」とを比較します。

 
 

ラストクリックモデルは最後のコンバージョンのみをコンバージョン貢献とする計測方法です。

 
 

反対に、ファーストクリックは、最初に広告をクリックした分のみコンバージョン貢献とします。

 
 

(これまでに1回のみ広告をクリックして他の経路を通っていないCVの場合はファーストクリックとなります。)
アトリビューションモデルは以下のようなモデルがございます。

 
 

・ファーストクリック
最初にクリックした広告のみに100%の貢献度を割り当てるモデルです。

 
 

firstclick

 

・ラストクリック
ファーストクリックとは対象に、コンバージョン直前の広告クリックのみを100%の貢献度に割り当てるモデルです。もっとも一般的にコンバージョンとしてカウントされるクリックです。
 
 

lastclick

 
・減衰モデル
現時点から比較してより新しいクリックにコンバージョン価値を高く、古いクリックにコンバージョン価値を低く設定されます。
 
 

gensui

 
・線形モデル
コンバージョンまでに訪問した全てのセッションが等しく貢献したと評価します。
 
 

lineclick

 
・接点ベースモデル
最初と最後にクリックされた両方のクリックとキーワードにそれぞれ40%づつの貢献度を割当てます。更に、それ以外の中間経路となるクリックに20%を均等に割当てる評価方法です。
 
 

setten

 
・データドリブンモデル
十分にアカウント内にデータが蓄積されたアカウントのみとなりますが、過去のコンバージョン履歴に基づいて貢献度が割当てられます。

 
 

通常、オンライン広告で取り扱うコンバージョンとして最も使用されているのは「ラストクリック」でコンバージョン行動の直前の流入が最も評価されます。今回はファーストクリックとラストクリックを比較してみます。

 
 

2つの指標を比較する

それでは実際のモデル比較をしていきたいと思います。

 
 

結果は以下のように表示されます。
 
 

lastclick

 
こちらの例では、ファーストクリックよりもラストクリックの方がより大きくコンバージョンにカウントされています。

 
 

つまり、このキャンペーンでは、何度かサイトを訪問して、最終的な刈り取りに効果を発揮しているキャンペーンということができます。

 
 

同様の比較を各キャンペーン毎に見比べることでこのアカウントでは、まず自社名で検索して流入してきたユーザーが、最終的にサービス名での検索キャンペーンで流入しコンバージョンをしていることもわかりました。

 
 

このようにキャンペーン毎にどのモデルとして貢献しているかを確認しながら、「どの分野でどれくらい貢献しているのか?」について会議などでお使いいただくことも可能となります。
 
 

よくある、特定の商材で広告のコンバージョンが取れていないのでは無いか?などの疑問に対してはこのようにアトリビューション分析結果を見てみると状況分析に役立てられます。