コンバージョン数の最大化とコンバージョン値の最大化、どちらの方が適しているか

結論からいきますと「配信期間が1年未満でパフォーマンスも安定していないアカウントの場合はCV最大化」がおすすめです。

背景として、以下のような課題を抱えている広告主様は多数いらっしゃいます。

同じコンバージョンでも価値が異なるので、最適な入札戦略を使いたい

いわゆる「価値に基づいた入札戦略」というものです。具体的に見ていきましょう。

例えば、よくあるパターンとしては「電話問合せ」よりも「お問い合わせフォームの送信完了」の方が案件の質が高いので、電話問合せの価値を低くして、フォーム送信完了の価値を上げたいとします。

この場合にコンバージョン価値を操作して1:5程度の割合でフォーム送信完了の価値を上げて優先する、というケースがあります。

ただ、ひとつ注意点としては「コンバージョン値の最大化」は以下のような要件を満たしているGoogle広告アカウントの場合は導入が有効になります。

  • 配信開始して1年以上経過している
  • パフォーマンスが安定していて毎月数十件単位のコンバージョンがある

そもそも、コンバージョン値を最大化するためには、そのアカウント内に大量のコンバージョンデータが蓄積されていて、年間を通した配信実績があることで、機械学習での季節性なども学習されるためにワークする側面があります。

反対に、上記のような状態になければ、価値に基づく入札戦略はおすすめできず、導入するとかえって数値が不安定になる傾向にあります。

このような「価値に基づく入札戦略」は導入に際して重要なプロセスがいくつかあるので、思いつきで導入しないように気をつけていきましょう。

では序盤の課題に戻って、Google広告でパフォーマンスが安定していないけど「電話問合せ」よりも「お問い合わせフォームの送信完了」の方が案件の質が高いので、フォーム送信完了CVを多くしたい、という場合はどのような方法が最適でしょうか。

この場合、キャンペーンの入札戦略は「コンバージョン数の最大化」をつかいます。

そして「電話問合せ」をサブのコンバージョンに変更し「フォーム送信完了」をメインのコンバージョンに設定します。

そうすることにより、機械学習が「フォーム送信完了」に最適化されるため、フォーム送信完了の数が増え、電話問合せのCV数が減少します。

もちろん、全体的なコンバージョン数やフォームと電話のそれぞれのコンバージョン単価、リードから最終的な受注件数、受注単価などを考慮に入れて判断していくのがベストですね。

今回はよくある「コンバージョン数の最大化」「コンバージョン値の最大化」の選び方についてご案内させていただきました。

その他にもアカウント毎のビジネスやLP、目的など多くの変数によって広告のベストプラクティスは大きく異なりますので、慎重に効果測定しながら自社の新規見込み客を広告で開拓していきましょう。